更新:6月6日 10:30セキュリティー:最新ニュース
「紙」のセキュリティーが問題だ──情報流出ルート第1位、実は紙媒体
日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)が5月24日に公表した最新のリポート(※)によると、2006年度に日本国内で流出した個人情報は2223万人分だった。これは実に前年の2.5倍にもなるという。個人情報が流出した事件数は、2005年度が1032件だったのに対して2006年度は993件とほぼ前年並みだったが、1件当たりの個人情報の件数は2005年度の8922人分から2006年度は2万3432人分と大幅に増えたため、総流出件数で2.5倍にも増える結果になった。(ネット危険地帯 宮島理) 情報流出の原因についてもう少し詳しく見てみると、1位が「紛失・置忘れ」となっている。以下、2位が「盗難」、3位が「誤操作」、4位が「ワーム・ウイルス」、5位が「管理ミス」、6位が「不正な情報持ち出し」、7位が「内部犯罪・内部不正行為」と続く。 興味深いのは、被害人数(流出人数)で見ると、「内部犯罪・内部不正行為」の割合がずっと高くなるという点だ。やはり、故意の情報流出が大規模被害につながりやすいのだろう。 一方、情報流出の経路を見てみると、件数では「紙媒体経由」が43.8%とダントツの1位となっている。「Web・Net経由」が2位の22.0%、「PC本体」が10.7%の3位、「FD等可搬記録媒体」が8.2%で4位と続く。ネットがこれだけ普及しても、まだまだ紙媒体からの情報流出が多いのである。 紙媒体には、デジタル化以前の文書もあれば、デジタルデータをプリントアウトしたものもある。いずれの場合でも、安易に社外に持ち出したり、シュレッダーなどにかけずに放置・廃棄することは厳禁のはずだが、事件は後を絶たない。特に廃棄に際しては、信頼できる企業が提供している廃棄サービスを利用するのもいいだろう。 紙媒体の不正流出を防ぐ面白いアイディアとしては、今年1月に富士ゼロックスと王子製紙が共同開発した「セキュリティーペーパー」というものがある。これは、電磁波に反応する繊維を紙に練り込んだもので、センサーを使って紙の持ち出しを監視することができる。(http://it.nikkei.co.jp/security/news/index.aspx?n=AS1D2802Z%2005012007) ただ、「紙媒体経由」の情報流出が多いとは言うものの、1件あたりの流出人数で見てみると、「FD等可搬記録媒体」が56.5%に対して「紙媒体経由」は7.1%と、様相はがらりと変わる。やはり、USBメモリーなどでデジタルデータを大量に社外に持ち出すといった行為が、大きな被害を呼ぶことは間違いないようだ。 扱う人数の大小にかかわらず、日頃から注意を喚起されているデジタルデータについてはもちろん細心の注意を払ったうえで、ついついその存在感を忘れがちな紙媒体についても、しっかり情報管理していくことが大切である。 ※リポートは一部修正中のため、現時点(6日)では非公開になっている [2007年6月5日] ● 関連リンク● 記事一覧
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