更新:11月7日 09:00PC&デジタルカメラ:最新ニュース
パソコンの引っ越しはケーブル1本で・「スゴイケーブル・イージー」
パソコンを買い換えたり、トラブルが生じてOSを再インストールする場合、もとのパソコンに保存している各種データを外付けのHDDやCD/DVD-Rメディアに移動しなければならない。また、サブノートパソコンとデスクトップパソコンを連動して使っているようなヘビーなモバイルユーザーであれば、パソコンとパソコンの間でデータのやりとりを行うことも多いはずだ。 しかし、音楽、動画、各種オフィスファイルなどの「個人で作成した各種ファイル」の容量は大きくなるばかり。デジタル一眼レフカメラの画像データであれば1枚で数メガバイトは当たり前、動画ファイルなら数百メガバイトから数ギガバイトにもなる。DVD-Rメディアを使っても、1枚や2枚では収まらないはずだ。 LANで接続されている環境であれば、古いパソコンから新しいパソコンへ直接ファイルを転送してやればよい。時間さえかければデータの転送は比較的簡単に終了する。しかし、ネットワーク環境がきちんと管理された会社のパソコンとデータをやりとりする場合には、そういうわけにはいかない。ネットワークやパソコンのセキュリティー設定を変更する必要があるためだが、こういったケースでも比較的簡単にデータのやりとりを行う手段がある。それが今回取り上げる「データ転送ケーブルを使うやり方」である。 ■ケーブルを差し込むだけで接続環境が構築される 実はこの手のデータ転送ケーブルは歴史が古く、MS-DOSがOSとして一般的に利用されていた1980年代後半から存在している。ただしこのころのパソコンでは、シリアルポートやパラレルポートなど、転送速度が遅いポートしか装備していなかったため、データのやりとりにはかなり時間がかかっていた。最近のパソコンではUSB2.0対応ポートの実装が当たり前となり、それに伴うようにデータ転送ケーブルもUSB2.0に対応するものが増え、より高速にデータのやりとりが行えるようになっている。 今回取り上げるのは、システムトークスの「スゴイケーブル・イージー」。USB2.0に対応した高速なデータ転送ケーブルで、1本のケーブルの両端に平べったいUSBのAタイプコネクターを装備するほか、中間部分に小さなふくらみがあり、ここに制御チップを組み込んでいる。この製品の特徴は、最初のセッティングが非常に簡単であることだ。接続したいパソコンのOSが「Windows XP」か「Windows Vista(ビスタ)」であれば、デバイスドライバーやデータ転送ユーティリティーのインストール作業は必要ない。 パソコンのUSBポートにスゴイケーブル・イージーを差し込むと、自動的にドライバーのインストールが始まり、スゴイケーブル・イージーのメモリー内にあらかじめ記録されているデータ転送ユーティリティー「スゴイイージーコピー」が起動する。両者のパソコンでドライバーのインストールが完了すると、スゴイイージーコピーの上下に分かれた画面に2台のパソコンの全ドライブが表示される。セキュリティーソフトがインストールされている状態でも、ポート設定やプロトコル設定を変更する必要はないし、共有ドライブ/フォルダーの設定を行う必要もない。LANやセキュリティーの知識は一切必要ないのだ。 ■データのやりとりはドラッグ&ドロップでOK、転送速度も高速 データのやりとりは、スゴイイージーコピーのウィンドウ内でドラッグアンドドロップするだけでOK。書き込みはどちらのパソコンからでも行える。また、画面写真を見ればわかるとおり、スゴイケーブル・イージーで接続した場合、HDDだけではなく、光学ドライブやUSB接続の各種ストレージドライブなどにも相互に自由にアクセスできるのだ。 スゴイイージーコピー内の作業であれば、お互いのパソコンに接続しているHDDを、外付けHDDのような感覚で使える。光学ドライブを搭載していないサブノートパソコンでも、接続したパソコンに光学ドライブが搭載されていれば、相手先のパソコンを通じてCD/DVDメディアの内容をチェックできる。 転送速度はかなり速い。自作のデスクトップパソコンからサブノートパソコンに、975メガバイトのファイルを転送してみたところ、スゴイケーブル・イージーの場合には2分10秒、ギガビットイーサ(毎秒1ギガビットの転送速度をサポート)対応の有線LAN接続の場合には1分55秒、IEEE802.11g対応の無線LAN接続の場合には7分55秒かかった。IEEE802.11g対応の無線LANと比べると約3倍のスピード、ギガビットイーサ対応の有線LANと比べてもさほど大きく変わらない程度であり、実用上はまったく遜色がない。
【実験環境】 【実験内容】 ■パソコンの引っ越しだけに使うのはもったいない
若干ながら難点もある。LAN接続経由の共有ドライブ・フォルダーではないため、スゴイイージーコピー以外のソフトウエアからは、相手先のパソコンの各種ドライブにアクセスすることはできないのだ。ファイルの保存先として利用することはできないし、接続相手先の光学ドライブを利用して、光学ドライブを搭載しないサブノートパソコンにソフトウエアをインストールすることは不可能だ。 とはいえ、基本性能と汎用性はかなり高い。この製品にはパソコンの引っ越しに伴う各種データの転送を効率よく行うため、「スゴイイージームーバー」という「環境のお引っ越しツール」をバンドルしているが、これだけの用途で使い捨てるのはちょっともったいない。特に、サブノートパソコンを使って頻繁にデータを持ち出して仕事をすることが多いモバイルユーザーなら、かなり便利に使えるはずだ。 ただし昨今話題の情報漏洩事件をふまえ、個人情報や会社の機密情報の取り扱いには十分に注意したい。特に仕事で必要だからといっても、顧客のデータベースなどを安易な気持ちで自分のパソコンにコピーするようなことは避けたい。
[2007年11月7日/IT PLUS] ● 関連記事● 関連リンク● 記事一覧
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