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更新:5月26日 09:50PC&デジタルカメラ:最新ニュース

オープンオフィス3.0特別講座(下)・移行前の心構え、実践編

 オープンオフィス3.0特別講座の最終回では、実際に「Microsoft Office(マイクロソフトオフィス)」から「OpenOffice.org(オープンオフィス)3.0」に移行する場合に注意しなければならないポイントを整理していこう。互換性の高さには定評があるとはいえ、機能は100%同じではない。基本的には違うソフトなのだから、そのつもりで臨む必要がある。

 機能のほかにもユーザーインターフェースには細かな違いがいくつもある。これらについても目立つものは詳しく解説していこう。「えっ、こんなにも違うのか!」と感じるか、「なんだ、その程度の違いなのか」と思うか、それはあなた次第である。

■ライターではスタイル機能を活用、表の作り方もかなり違う

画像01 左がワード2007の禁則処理設定画面、右がライター3.0の禁則処理設定画面だ(「標準」の状態では禁則処理の内容は淡色表示になっているので「ユーザー設定」に切り替えて内容を確認している)。行頭禁則文字の内容が異なることが分かる

 マイクロソフトオフィスの「Word(ワード)」では、起動すると日本語入力機能が自動でオンになる。すぐにキーボードから文字を入力して書類作成に入れるのだ。しかしオープンオフィスの「Writer(ライター)」は日本語入力機能を制御しない。日本語を入力したい場合には「漢字」キーや「変換」キーを押して日本語入力機能をオンにする必要がある。何でもないことのようだが、毎回ともなると煩わしく感じることも多い。

 禁則処理などの日本語の取り扱いでも違いがある(画像01)。わずかなことのようだが、実際に使ってみるとけっこう違和感を感じるものだ。「縦書き」や「ふりがな」といった、さらに踏み込んだ 日本語処理では、違いがあちこちに見られる。

 書式設定については頭の切り替えが必要だ。というのもオープンオフィスでは、複数の書式設定をまとめて「スタイル」として保存しておき、それを切り替えて設定作業を行うのが基本だ。

 これはオープンオフィス全体を貫く「思想」ともいえるものだが、とくにライターではこの思想がいろいろなところに関係してくる。フォントやサイズを決める「文字スタイル」、さまざまな段落構成を決める「段落スタイル」、ページ切り替えやページ番号の書式を決める「ページスタイル」の3つのスタイルが、基本的な書式設定を行うための「スタイル」だ(画像02)。

 たとえばワードでは、横書きの文書の一部を縦書きにするなど、ひとつの文書の中で複数の体裁を使いたい場合、「セクション区切り」というコマンドを使って「ここからは縦書きにしなさい」「横書きに戻しなさい」などと指定していく。しかしライターでは縦書きにしたい部分に「縦書きのページスタイル」を適用する。

画像03 左上はワード2003、右側はワード2007で罫線表を作業している様子だ。「罫線を引く」コマンドを使ってマウスのドラッグで線を引くことが可能だ。左下はライター3.0の「表」ツールバー。行列を設定して罫線表を挿入する機能だけを用意している

 罫線表の作り方も大きく異なる。ワードではマウスのドラッグで自由な位置に罫線表を作成できるが、ライターにはそうした機能はない。まず「挿入」−「表」コマンドで表を挿入し、その後に細かな装飾や変更を行う(画像03)。

 このことは、ワード2003の「罫線」ツールバーとライターの「表」ツールバーを比べるとよくわかる。ワードでは「罫線」ツールバーを常駐して作業をするようになっているが、ライターでは「表」−「挿入」コマンドなどであらかじめ作表してから「表」ツールバーを使うようになっている。マイクロソフトはオフィス2007で、タブで機能を切り替え、大きめなボタンなどで操作を行う「リボン」というユーザーインターフェース(UI)を導入したが、基本的な操作方法の違いはそのまま維持している。

■細かな操作性の違いに注意、日本語環境への対応はエクセルの方が上

 前回の新機能編で紹介したように、オープンオフィス3.0では表計算ソフトの「Calc(カルク)」が扱えるワークシートのサイズを列方向に大きく拡大した(現行のオープンオフィス2.4では6万5536行×256列だが、3.0では6万5536行×1024列)。しかし、それでもマイクロソフトオフィスの「Excel(エクセル)2007」(104万8576行×1万6384列)とは大きな差がある(画像04)。

 また、細かな操作性の部分にも違いがある。たとえばマウスでドラッグして範囲を選択したあと、エクセルではドラックを開始した先頭セルにアクティブセルが戻るが、カルクでは選択を終えた末尾のセルがアクティブセルになる。

 さらにエクセルにおける「Delete」キーの機能は、カルクでは「BackSpace」キーに割り当てられている。「Ctrl」+「Enter」(エクセルでは選択範囲への一括入力)と「Alt」+「Enter」(エクセルではセル内での改行)のキーアサインも逆になっているなど、よく使う機能が違うキーに割り当てられていることがあるので注意が必要だ(画像05)。

 日本語環境への対応にも大きな違いがある。エクセルでは日本語入力機能をオンにしたままでも大部分の操作がOKだ。数式を全角で入力しても、自動的に半角に変換してセルに入力してくれるためである。しかしカルクでは、全角と半角の切り替えを常に意識している必要がある。

 たとえば演算子などの記号を全角文字で入力しても、エクセルのように自動で半角にする機能がないので、文字データとして取り込まれてしまう。ただし数字だけは全角で入力しても自動的に半角に変換する(画像06)。こうした部分はオープンオフィス3.0になっても変わっていない。

画像05 左端はエクセル2007の画面で、範囲選択後のアクティブセルは先頭位置の左上にある。中央は同様の操作を行ったあとのカルク3.0の画面であり、右下がアクティブセルとなっている。右端の画面はカルク3.0でセルを選択してDeleteキーを押したときに表示するダイアログだ。カルクで内容をワンタッチで削除する場合には「BackSpace」キーを使用する

画像06 カルクで数式を入力している画面。左側は「=」や「+」の記号を全角で入力したときの画面であり、この場合は「文字列」として処理する。右側はすべて半角文字で入力したときの画面だが、この場合には「数式」として入力するので、セルには計算結果を表示している

次ページ……■統合性の高い環境、MSオフィスにない機能は工夫で補う

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