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更新:2009年5月7日 11:30PC&デジタルカメラ:連載・コラム

デジカメ新製品レビュー

キヤノンのFDマウントで撮る 「G1」で甦るオールドレンズ(2)

 デジタルカメラの新規格「マイクロフォーサーズ」の1号機であるパナソニック「LUMIX DMC-G1」はフランジバックが短いため、マウントアダプターを介して様々なオールドレンズを装着できる。なかでも死蔵レンズの代名詞、キヤノンFDマウントを復活させられるのは、往年のカメラファンにとって大きな喜びといえるだろう。(澤村徹)

 前回の「ベテランファンが『女流一眼』に注目する理由 『G1』で甦るオールドレンズ(1)」では、G1がなぜオールドレンズ遊びに向いているかを説明した。今回はキヤノンのレンズ「New FD 85mm F1.2L」を例に、マウントアダプター使用時のG1の設定や撮影方法を解説する。そしてもちろんオールドレンズの描写力もみていこう。

■キヤノンが1987年にマウントを刷新

 カメラにとって、マウントは生命線だ。ニコン、ライカといったカメラメーカーは、長きにわたってマウントの互換性を保ち、自社の古いレンズも最新ボディーで使えるように配慮している。

 ボディーは壊れたら新しく買い替えればよい。しかし、レンズはシステムであり、写真家の財産だ。そうそう買い直すわけにはいかない。

 マウント互換を保つ。これはいわば、カメラメーカーとユーザーの信頼関係だ。マウント互換が暗黙の了解として約束されているからこそ、コツコツとレンズを買い足してレンズシステムをそろえていける。

 ところがキヤノンは、カメラの生命線ともいえるマウントを刷新した。1987年のことである。

 それまでキヤノンはFDならびにNew FDマウントを展開していた。しかし、AF(オートフォーカス)化という時代のニーズに対応すべく、新設計のキヤノンEFマウントを発表。マウント変更という大きな賭けに出た。

 従来マウントとの互換性を切り捨て、AF化を最優先した新マウントである。当時は少なからず混乱があったようだが、スピーディーなAF動作は時代の要請であり、時を待たずして改めてユーザーの信頼を勝ち得ていく。その後のキヤノンの発展は周知のことだろう。

旧来のFDマウント(New FDマウントを含む)に取って代わり、完全電子化を果たしたEFマウント。高精度なAF動作のために新設計され、FDマウントと互換性はない

■AF化の波に消えたキヤノンFDマウント

 かわいそうなのはFDマウントのレンズたちだ。EFマウントのフランジバックは44ミリ。FDマウントは42ミリ。新マウントの方が長いため、FDマウントのレンズはEFマウントのボディーに付かない。つまり同じキヤノン製レンズでありながら、新ボディーで再利用できないのだ。

 ちなみにライカの場合は、バルナックライカが採用していたLマウントが28.8ミリ、その後登場したライカM型のMマウントが27.8ミリ。新マウントを1ミリ短くすることで、マウントアダプター(一般にLMリングと呼ばれている)を介してLマウントレンズを再利用できるように配慮している。

 ではFDマウントは、マウントアダプターを介して他メーカーのボディーで使えないものか。残念ながらこれもできない。なにしろ42ミリというフランジバックは、一眼レフカメラのなかで一、二を争う短さなのだ。自社もダメ、他メーカーもダメ。それでもフィルム時代はオリジナルボディーで撮影できたが、デジタルカメラが全盛となり、FDマウントは死蔵レンズの代名詞となっていく。

 かつてプロカメラマンが愛用した名レンズが、高くて買えなかった憧れのレンズたちが、安い値段で中古カメラ店の棚に並ぶ。それは何とも寂しい光景だが、G1が登場した今、状況は一転した。よいレンズを安く手に入れる絶好のチャンスというわけだ。

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