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更新:3月6日 13:25モバイル:最新ニュース

買い手が現れることもなく・・・三菱電機、寂しき携帯撤退

 3月3日、三菱電機が携帯電話事業からの撤退を発表した。国内では、4月1日に京セラが三洋電機の事業を承継する。年間4500万台の市場規模を国内メーカー11社で争っていたが、三洋電機、三菱電機の撤退により9社体制となる。(石川温のケータイ業界事情)

 まさに突然の撤退発表だった。しかし、NTTドコモには1月下旬に三菱電機サイドから中村維夫社長に撤退の打診があったもようだ。1月22日は最後のモデルとなる「D705i」「D705iμ」の発売日をプレス発表した日。三菱電機は、この2機種の納入正式決定を待ってNTTドコモに撤退を告げた可能性がある。以後、3月3日までNTTドコモ内ではトップシークレットとして扱われていた。

■「撤退」は予想できたが

 三菱電機が携帯電話事業を止めてしまうのは「ある程度、予想はできていた」という業界関係者は多い。しかし、三洋電機のようにどこかのメーカーが事業を承継して救いの手をさしのべるかと思いきや、救世主は現れることなく、三菱電機が「撤退」を選ばざるを得なかったのには少々驚いた。

 三洋電機の場合、京セラ幹部は「我々が欲しいのは三洋電機が持つ北米市場」と言い切っていた。同じau向けを中心に作っている三洋電機と京セラが一緒になっても開発現場の相乗効果は見いだせない。しかし、三洋電機は北米市場に強固な顧客基盤がある。京セラは北米市場に切り込むために、三洋電機の携帯電話事業を買ったというのが実情だ。

 その点、三菱電機は他メーカーにとって購買意欲をそそるだけの魅力に欠ける。NTTドコモ向けを手がけていない東芝、日立製作所、カシオ計算機などが買収に手を挙げてもよさそうなものだが、いずれの3社も三菱電機の携帯電話事業を救済するだけの金銭的あるいは経営的なゆとりはなかったのだろう。

 三菱電機は1983年から当時の電電公社やNTTドコモ、かつてのJフォンなどに端末を供給していたが、最近はあまりヒット端末と呼べるものがなかった。

 音声通話が中心だった90年代はフリップ型、FOMAになってからはスライド型で存在感を示していたころもあったが、それ以上の差別化に悩み、苦しんでいたようだ。

■メーカーとしての存在感なき三菱電機

 昨年末発売の905iシリーズのように多機能化が進み、ほとんどの機能がどの端末にも搭載されるようになると、「プラスアルファ」で勝負せざるを得なくなってくる。パナソニックモバイルコミュニケーションズであれば「VIERA」という薄型テレビブランドを最大限に利用しているし、シャープであれば「AQUOS」ブランドとこれまで培った「使いやすい」というイメージで生き残りをかけている。

 かつてトップシェアを誇ったNECは家電ブランドを持っていない。そこで、「N905i」という同社初のワンセグ、5メガカメラなどハイスペックを訴求したモデルを用意しつつ、「N905iμ」などの薄型端末、家電ブランド「amadana」とのコラボレーションモデルなどを投入。とにかく幅広いラインアップで、ユーザーの気持ちをとらえようとしている。

 家電ブランドを持ち合わせていないといえば、富士通も同じだ。しかし、同社はシニア向けに「らくらくホン」、子ども向けに「キッズケータイ」を投入。「F905i」では横モーションを手がけ、「F705i」では女性にターゲットを絞った防水ケータイで差別化を図る。ブランドがないながらも、ターゲットのセグメントを明確に分けたラインアップで、メーカーとしての存在感を出している。

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