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更新:4月30日 20:37モバイル:最新ニュース

孫社長「大規模投資せず負債完済」 ソフトバンク09年3月期決算

 ソフトバンクが30日発表した2009年3月期の連結決算は、売上高が前の期比4%減の2兆6730億円、営業利益が同11%増の3591億円だった。ヤフーの好調に加えブロードバンドインフラ事業のコスト削減が寄与し、4期連続で営業最高益を更新した。孫正義社長は会見で「大きな先行投資の時代から収穫のステージへと入った」と語った。

 孫社長は約1.9兆円の純有利子負債について「2010年3月期には半減、15年3月期にはゼロにすることを公言する」と述べた。09年3月期のフリーキャッシュフローは1815億円のプラスで、今後3年間で累計1兆円前後を目指すという。純有利子負債の完済までは「大規模な投資はしない」(孫社長)とも明言した。

 携帯電話などの移動体通信事業の売上高は同4%減の1兆5628億円、営業利益は2%減の1713億円だった。通信料収入は増加したが端末販売の減少が響いた。音声とデータを合わせた総合ARPU(1人当たり月額支払額)は前の期比12%減の4070円だったが、データARPUは同17%増の1740円で、他キャリアよりも高い伸びを示した。「今期でARPUは底打ちする」(孫社長)とみている。

 10年3月期の連結営業利益の見通しは前期比17%増の4200億円。売上高の予想は開示していないが増収増益を見込むとしている。

 会見での孫社長の主な一問一答は以下の通り。

――今月、大規模なシステムダウンがあったが原因は。

 システムダウンは設備投資を省略したためではなく設計の人為的なミスによるものだ。対応のメドはついている。少なくとも今後は同じ理由で大規模なシステムダウンがないようにする。NTTドコモとauも同じくらいの頻度でシステムが落ちているが、我々が落ちているとなぜか大きく報道されるという面もある。

――ドコモと比べ解約率が高いが。

 新規のお客は解約率が高い。我々は純増数が伸びている間は他社より解約率が若干高くなる。今年度は2Gの停波もあるため、2Gのお客の解約もあるだろう。

 iPhoneのユーザーの大半は他社から我々に乗り換えてきた。最近はiPhoneの販売が伸びている。もう1つ、法人マーケットやマシンtoマシンのような新しいマーケットも純増の機動力になる。

――純有利子負債の返却が終わるまでは大規模投資をしないとのことだが、今後、移行期に入るLTEへの投資はどうするのか。

 LTEにも積極的に取り組んでいく。ただし、設備投資で一番お金がかかるのは鉄塔。鉄塔を建てるのに土地の買収や地主との交渉、工事作業が必要となる。ハイテク機器は実は安い。既に鉄塔は建ててあるため、今後の投資額は従来の範囲内で済む。LTEへの投資を始めるのは2、3年以内ではないかと思う。一気にどんとやるのではなく着実に広げていく。投資額は1000億円を超えると思うが、何年かに分散する。

――ブロードバンドの将来をどのように考えているか。

 私は毎日iPhoneを使っているが、インターネットへのアクセス頻度はおそらく5倍くらいに増えた。一方、パソコンを使ってインターネットにアクセスする頻度は10分の1に減った。では光ファイバー通信はどのくらい必要なのだろう、と思う。

 もしかしたら光ファイバー通信を使う人はインターネットの使い方では少し遅れた人なのではないか。つまり、最先端の人は家に帰る前には仕事はすべて終わっている。私の例でいくと、以前は家に帰ってからパソコンを1時間か2時間開いていた。今は5分も開かない。「光の次はiPhone」とみんなの認識が変わる時代が来るのではないか。

 もちろん、光通信もあったほうがいい。設備投資が小さければ邪魔にはならない。人々があまり必要としないかもしれないものに大きな設備投資をするというのは、時代の読み方としていかがなものか。

――2010年3月期は増収増益を予想しているが内訳は。

 携帯端末の販売台数はやってみないと分からないが、極端に増えたり減ったりすることはないだろう。通信料収入は増収となる。移動体通信事業全体の売上高がどうなるかは分からないが、底堅くいけるだろう。他の事業分野もうまくやっていける。

[2009年4月30日/IT PLUS]

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