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更新:11月12日 11:00モバイル:最新ニュース

今のウィルコムだから作れた大胆すぎるスマートフォン「HYBRID W-ZERO3」

 ウィルコムは11日、マイクロソフトの最新OS「Windows Mobile6.5」を搭載する新しいスマートフォン「HYBRID W-ZERO3」(シャープ製)を発表した。注目は従来のPHSに加えてW-CDMA(HSDPA/HSUPA)にも対応した「スマートフォン版ドッチーモ」に仕上がっている点だ。ウィルコムのデータ通信企画室室長である須永康弘氏に話を聞いた。(石川温のケータイ業界事情)

 携帯電話各社の新製品が発表されるなか、トリを飾ったのはウィルコムだ。経営的には苦しい状態に置かれているが、かつて勢いがあったころを思わせる魂のこもった製品が登場する。

■「スマートフォンの父」がこだわったこと

 今回、開発を担当した須永康弘氏は一貫してW-ZERO3シリーズを手がけてきた日本のスマートフォンの父といえるような存在。新製品を開発するにあたって意識せざるを得なかったのはアップル「iPhone」の存在だ。須永氏が語る。

ウィルコムの須永康弘データ通信企画室室長

 「スマートフォン市場はiPhoneの影響が大きく、アップルを中心としたトレンドができつつある。ウィルコム単体では体力が続かないので、ワールドワイドの仕様に乗るべきだと判断した。Androidも選択肢にあったが、いまならWindows Mobile 6.5で戦えると判断した」

 新製品はこれまでのW-ZERO3シリーズの反省点が十二分に生かされている。HYBRID W-ZERO3はまず、見た目が一般的なスライド式の携帯電話と変わらないようになった。これまで採用してきたQWERTY配列のキーボードは影も形もなくなっている。

 「日本のユーザーを考えると、やはり通勤電車のなかでも使えるように片手で操作できることが重要。そのため、QWERTYではなくテンキータイプを選択した」

 開発段階ではQWERTYとテンキーの両方を持つ「Advanced W-ZERO3es」を小型化する方向も探ったが、今回は割り切ってテンキーのみにしたという。世界のスマートフォンを見渡すと、かつてのW-ZERO3のように本体をスライドさせてQWERTYキーボードを出し、横画面にするものが増えている。だが、須永氏はあえて縦画面にこだわったという。

 「iPhoneの爆発的なヒットにより、スマートフォンの世界では縦画面のコンテンツが一般的になろうとしている。そこであえてHYBRID W-ZERO3では縦画面での操作性を重視した」

■「Windows Live」に積極対応

 HYBRID W-ZERO3はテンキーだけでなくタッチパネルでの操作も可能だ。さらに「Xcrawl(エクスクロール)」と呼ばれるカーソルキーにより、画面のスクロールやカーソル移動を容易にした。

 Windows Mobileはユーザーインターフェースが使いやすいとはいえず、それはバージョンが6.5になってもすべて改善されているわけではない。しかし、ウィルコムとシャープではオリジナルのユーザーインターフェースを開発して、初心者でも使いやすいようにできるだけの配慮をしたという。

 もう1つ、ウィルコムが力を入れたのが「Windows Live」のサポートだ。Windows Liveはマイクロソフトが提供するオンラインサービスで、メール、ブログ、メッセンジャーが利用可能となっている。また「My Phone」というサービスにより、本体に保存した連絡先や予定表、写真データなどを自動的にバックアップし、パソコンからも閲覧・編集できるようになっている。

 「他社にはない試みとして、Windows Liveへのアクセス専用キーをつけた。現在、Windows Liveメールのアカウントを簡単に取得できるような仕組みをマイクロソフトにお願いしている段階だ」

 これにより、従来のPHSのメールアカウントに加えて、Windows Liveメールが使え、しかも、プッシュで届くようになるという。もちろん、パスワードやIDの設定は不要となる見込みだ。

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