更新:9月26日 11:00モバイル:最新ニュース
コンセプトはよいが・・・1年遅れてやってきた「au Box」
KDDIは25日、携帯電話とも連携するテレビ用セットトップボックス「au BOX」を発表した。これはケータイとネット、さらにはテレビをつなぐというKDDIの戦略商品で、コンセプトは大いに理解できる。しかし、根本的な疑問もあるのだ。(石川温のケータイ業界事情) au BOXはテレビと接続して、au電話機でダウンロードした「着うたフル」などを再生したり、CDの楽曲を携帯電話に取り込んだりできる機器だ。ターゲットは、パソコンを所有していないユーザーである。 ■高校生の8割が「自分の部屋にテレビ」 KDDIでは、すでにパソコン向けに「LISMO Port」といったソフトを提供している。パソコンで音楽や映像を購入して携帯電話で再生、あるいは携帯電話でダウンロードしたコンテンツをパソコンにバックアップとして取っておくといった用途で使われている。 しかし、「パソコンで使ってもらうというスタイルは想像以上に敷居が高い」(高橋誠コンシューマ事業統括本部長)ことから、今回のパソコンが不要なセットトップボックスが生まれた。 KDDIが特に想定しているユーザーは10代を中心とした若年層だ。セットトップボックスといっても、家族が集まるリビングでの使用は見込んでいない。高校生や大学生といった学生が、自分の部屋で使うために開発されている。 同社の調べでは、「自分専用のパソコンがない」というユーザーは56.5%で、高校生に限定すると約8割になるという。一方で、自分の部屋にテレビがあるというユーザーは82%で、高校生でも約8割が所有している。これは、「地デジ対応の薄型テレビが普及したことで、いままで使っていたテレビがリビングから子ども部屋に移動している」(高橋氏)という理由があるようだ。 ■「気合い」が伝わる価格設定 KDDIが今回、au BOXを本気で普及させようという「気合い」を感じさせるのが価格設定と申し込み方法だ。機器のレンタル料金は月額315円。コンテンツの月額料金と変わらない少額の設定になっている。しかも、申し込みは携帯電話ででき、「2―3日で自宅に郵送されてくる」(高橋氏)という。au BOXはDVD/CD再生の機能もあるため、「DVDプレーヤーを買うくらいなら、au BOXのレンタルで済まそう」という人も現れそうだ。
現在、KDDIがパソコン向けにサービス提供を行っている「LISMO Video Store」では映画や海外ドラマなどの映像コンテンツが約5000本ある。実際、筆者も“モノは試し”と人気海外ドラマ「HEROES」をあえてLISMO Videoを使って視聴し続けている。携帯電話に転送しても字幕がはっきりと読めるので、ドラマの流れはちゃんと分かる。 ただ、使い勝手が悪いのが「視聴期間」だ。購入した映像コンテンツには視聴期間が設定されており、その期間を過ぎると再生できなくなってしまう。ちなみにHEROESの場合は48時間。つまり2日間しかない。 携帯電話に映像を転送して「時間のある時に視聴しよう」と思っていたら、再生可能期間が過ぎていたということもしばしばある。コンテンツを保護するという意味で再生可能期間が設定されているようだが、このあたりの改善は早急に行ってもらいたいものだ。 次ページ……コンセプトはいいが、スペックは? ● 関連記事● 関連リンク● 記事一覧
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