更新:5月22日 11:05モバイル:最新ニュース
「iモード」の成功体験捨て「最強の土管屋」めざすドコモ
NTTドコモがこれまでの「一人負け」体質から脱却しようと躍起になっている。7月の地域会社統合を前に、新しいブランドロゴを発表するなど社員の意識改革を急ぐが、社内はどう受け止めているか。(石川温のケータイ業界事情) NTTドコモは5月13日に統合後の新しい経営陣を発表した。これまで4年間、NTTドコモを率いた中村維夫社長は相談役へ、新社長には山田隆持現副社長が就任する。 新体制では組織体制を見直し、これまでの本部制をなくす。各部署をフラットな関係にし、社長の意向を通りやすくする狙いがあるという。名実ともにNTTドコモは生まれ変わろうとしているのだ。今回の大幅な変更は、MNP(番号継続制)前後で苦しい思いをしてきた中村社長の「置き土産」なのだろう。 ■「これでますます“土管屋”に」 では、実際に現場で働く社員の反応はどうだろうか。新体制発表後、多くのNTTドコモ社員に感想を聞いたのだが、まず最初に出てくる言葉と言えば、一様に「これでますます“土管屋”になっていきそうです」という感想だった。 NTTドコモがこれからサービスを提供する会社というよりも、通信インフラ(土管)を提供して満足してしまう会社になってしまうというのだ。まさに今のNTTに逆戻りするという危機感がある。
NTTドコモのプロパーとして入った社員からすると、新体制は「NTT色が濃厚になった」という。「社長が社内を改革しようと叫べば叫ぶほど、NTTから人がやってくる。新しいロゴは『docomo』よりも『NTT』の文字を大きくすればよかったのに」と現状を嘆く人間もいる。 実際、近々、家庭内に設置されたADSLやFTTH回線に接続できるNTTドコモ端末が投入されると見られているが、これは「フレッツを持つNTTからの強い意向があって、仕方なくドコモが導入した」(NTTドコモ関係者)という。すでにNTT主導のビジネス展開は始まりつつあるのだ。 ■夏野氏退社で広まる社内不安 社員たちがNTT化が進むと危惧している背景には「iモード」と「おサイフケータイ」の生みの親でもある夏野剛執行役員が6月下旬で退社することも影響しているようだ。「今後、NTTドコモでサービスや機能を開発しても、これまでのように普及するかどうか……」と不安視する社員は多い。 iモード以前のケータイ業界では、当時のデジタルホンがエリア品質と音質で人気を集めていた。さらに他社でメール文化が生まれ始めていたころでもあり、NTTドコモ(当時はNTT移動体通信網)は下位キャリアから攻められる立場にいた。 そんななか、1999年2月にiモードが登場。それからのNTTドコモが、端末に様々な機能やサービスを載せて、業界をリードしてきたのは間違いない。iモードに代表されるコンテンツサービス、絵文字メール、アプリ、待ち受け画面、ダウンロードコンテンツ、赤外線通信、デコメール、おサイフケータイなど、NTTドコモのケータイから普及していった機能やサービスは計りしれない。iモードがNTTドコモを救ったと言っても過言ではないだろう。 次ページ>>夏野氏去るドコモの次の武器は ● 関連記事● 関連リンク● 記事一覧
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