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更新:9月18日 12:05モバイル:最新ニュース

「iPhone 3G」の売れ行き失速、決めつけるのはまだ早い?

 「iPhone 3G」が発売されて2カ月が経過した。発売当初のお祭り騒ぎは一転し、最近では「iPhone 3G失速」というメディア報道が相次いでいる。(石川温のケータイ業界事情)

■「1週間で1万台に届かないペース」

 実際のところ販売台数はどうなっているのか。アップル、ソフトバンクモバイルともiPhone 3Gの販売台数は非公表としているが、「20万には届かず、10万台の後半ではないか」(MM総研)という見方が多い。

 端末出荷数や販売台数を調査する機関の複数関係者に聞いたところ、やはり現状では「20万には満たないぐらい」というのが彼らの共通認識だ。最近は「1週間に1万台には満たない売れ行き」(リサーチ会社関係者)と推測されている。

 では、この数字は「売れていない」と評価すべき水準なのだろうか。都内の複数の家電量販店で聞くと、「発売当初の勢いはないのは事実。しかし、ソフトバンクモバイルのなかでは常にトップの売れ行き。コンスタントに売れているし、売れれば売れただけ入荷するようになっている」(都内家電量販店)という。

 実際、ジーエフケーマーケティングサービスジャパンの調べによれば、発売翌週から9月8日の週までの間、ソフトバンクモバイル端末の中では1位をキープしている(ただし、8月25日週では他モデルと1位タイ)。

■発売直後の品不足が痛手

 当初、iPhone 3Gは爆発的にヒットすると予想されていた。フタを開けてみれば、「売れていない」ことはないが、ペースが落ち着きつつあることは間違いない。この原因をどう見ればよいのか。

 「発売直後の品不足が痛手だったように思う。あのタイミングでしっかりと在庫を確保していれば、もう少し伸びは期待できた」(IDCジャパン)。

 発売直後3日間の品薄感は確かにiPhone 3Gフィーバーを盛り上げるには最高の演出だったように思う。しかし、その後もしばらく在庫が少ない状態が続いてしまった。家電量販店には時々入荷があるものの、街中のソフトバンクモバイルショップにはほとんど入荷されないという状況もあった。

 KDDIの小野寺正社長はiPhone 3Gの売れ行きに対して「発売前から特定の需要があるとは予想していた。いままでのiPodを見ても、アップルはマーケティングがとても上手だ。マスコミが取り上げて、それが相乗効果になった。しかし、逆に端末が足りなくなってしまい、予約すら受け付けなかった状態になった」と指摘する。

 iPhoneの製品特性についても、「アップル製品に関心のある人にとっては関心があるだろうが、一般のユーザーに対して本当に魅力的な端末なのかは疑問に思っていた。こういう流れになるのは想定していた」(小野寺社長)と語っている。

■ケータイ業界は“冷夏”に

 ただ、一方で今年の夏商戦は、消費者の需要落ち込みが特に激しかったという側面もある。このこともiPhone 3Gの販売に影響しているようだ。

 需要の落ち込みは各キャリア共通で、小野寺社長は「夏商戦の販売数は前年と比べ7〜8割に留まっている。冬商戦でもこの傾向が変わらず、前年同期比はマイナスになるだろう」と話す。国内メーカー幹部に話を聞いても「去年に比べて3割減。いままでだったら年間4500万台の需要があるが、今年は4000万を切るかもしれない」という。

 総務省主導の「販売奨励金制度の見直し」によって、消費者の購買意欲が下がっており、ケータイ業界全体が冷夏だったのだ。

■最大のライバルは「iPod touch」

 また、ソフトバンクモバイルは、すでに全ユーザーの約6割にあたる1200万ユーザーが端末購入時に割賦契約をしていると見られている。そのため「iPhone 3Gに機種変更したいが、いま使用している機種が割賦支払い中なので断念した」という声も多く聞く。

 そのためか、iPhone 3G発売以降、昨年から発売されている「iPod touch」の売れ行きが伸びているようだ。「毎月の通信費は高いから、iPod touchで我慢する」というユーザーが意外と多いようなのだ。

 先頃、アップルはiPod touchの新作を発表し、値下げも行った。「iPhone 3Gの最大のライバルはiPod touch」という状況に拍車がかかることもあり得るだろう。

 一方、割賦販売制度の導入初期に購入したユーザーが、2年のしばりから解放されるタイミングになりつつあり、ソフトバンクモバイルとしては、いかに彼らの需要をiPhone 3Gに持ってくるかが今後の課題になりそうだ。

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