更新:2月7日 12:44モバイル:最新ニュース
「VIERAケータイ」大ヒットの裏側・PとNの2強復活なるか
パナソニックモバイルコミュニケーションズ(PMC)とNECが復調の兆しを見せている。昨年末に発売されたNTTドコモ「905iシリーズ」では、PMCのVIERAケータイ「P905i」が大ヒット。店頭から在庫がなくなり、年を明けても品薄状態が続いた。一方のNECも同社初のワンセグ携帯「N905i」と薄さ12.9ミリの「N905iμ」の販売が好調だ。かつての2強の復活は本物なのか。(石川温のケータイ業界事情) ■予想外の大ヒットとなったP905i 松下電器産業の薄型テレビブランド「VIERA」を冠したP905iは「次期モデルが出るまでに百数十万台ぐらい売れそう」(PMC関係者)という、同社として久々の大人気モデルとなっている。ここまでユーザーの気持ちを捉えたのは、やはり「VIERA」というブランド力の高さと、液晶画面が横に開く「Wオープンスタイル」の斬新さだろう。 これまでも横に開く端末は、auから発売された「W44S」(ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製)といったモデルがあった。しかし、横開き用に大きなヒンジがあるなど、必ずしもスマートとは言えなかった。P905iはこれまでの折りたたみ端末と何ら変わらない見た目で、しっかりと横開きを実現しているのが評価されている。
これほどまでにP905iが売れたのはなぜか。他メーカーの開発関係者は「これまでのPといえば、何世代もカスタムジャケットを継続していて目新しさがなかった。その割にシェアが高く、多くのPユーザーがいた。VIERAケータイが投入されたことにより、その形状の目新しさに既存のPユーザーが一気に飛びつき機種変更をしたことで、品薄状態になったのではないか」と分析する。 また、905iシリーズと同時に始まった割賦販売制度「バリューコース」も少なからず影響しているようだ。PMC幹部は「P905iの品薄は、ユーザーの購入動向を読み違えた」と反省する。他のキャリア幹部からは「販売奨励金モデルなら、大量に在庫を余らせても最終的には販売奨励金を上積みして、1円とした安価で売りさばくこともできる。しかし、割賦販売で最初から頭金0円となると、在庫を余らせないよう慎重に生産台数を考えなくてはならない。その影響が出たのではないか」という指摘もある。 ■他キャリア向けに共通プラットフォームで面展開
いずれにせよ、P905iはPMCでも予想外のヒットだったようだ。そんな同社が次の戦略として位置づけているのが、VIERAケータイの高機能化と面展開だ。2月下旬以降にはワンセグ機能を強化した「P905iTV」、さらにソフトバンクモバイル向けには「920P」を投入する予定だ。 この920Pは、見た目はNTTドコモ向けのP905iとほとんど変わらない。細部をよく見比べると、わずかながら形状が違う部分があるが、「ほとんど双子」といってもいいくらいだ。NTTドコモとソフトバンクモバイルというキャリアの違いはあれど、どちらも通信方式にW-CDMA・HSDPAを採用する。ベースの技術が一緒なので、こうした面展開が可能なのだ。 だが、PMCの面展開はNTTドコモとソフトバンクモバイル向けだけに限らない。実は、NTTドコモ向けの「P705i」とau向けの「W61P」も、双子まではいかないが「兄弟」ともいうべき近い関係にある。
どちらも薄型でワンセグ搭載、フェリカに加えて、PMC独自のワンプッシュオープン構造を採用している。「それぞれのキャリア向けのモデルを別々にゼロから開発するというのはとても負担が大きくなってしまう。そこで、まず、チップセットや内蔵アンテナの位置などの回路を設計した『構造プラットフォーム』というものをつくる。P705i向けに作った構造プラットフォームから、au向けのチップセットや液晶に載せ替え、au向けのソフトウェアを書き込むことで、W61Pができあがるのです」(PMC開発担当者)。 P705iの薄さは12.8ミリ、W61Pは12.9ミリ。さらに液晶の大きさもP705iは3インチであるのに対し、W61Pは2.9インチとなっている。搭載される部材は異なるものの、回路設計をプラットフォーム化することで、開発の負担をかなり抑えることができたのだという。特にau向けは、他社のプラットフォームを採用していることもあり、ソフトの面でも負担は比較的軽い。PMCが手がけるマルチキャリア展開の背景には、こうした工夫があったのだ。 次ページ>>NECの春モデル「amadanaケータイ N705i」に注目 ● 関連記事● 関連リンク● 記事一覧
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