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更新:2008年8月7日 11:50モバイル:連載・コラム

石川温のケータイ業界事情

初代iPhoneを「機種変更」しにもう一度ハワイに飛んだ

 「iPhone 3G」が発売されて約1カ月。8月5日にはパケット定額制の改定が発表されるなど、相変わらず話題は尽きない。自分も7月15日に16GBのホワイトを購入してからというもの、メールのチェックや追加したアプリを楽しんでいる。

 しかし、手元にはもう1台の「iPhone」が存在する。昨年6月29日にハワイまで購入しに行った初代iPhoneだ。OSのバージョンを2.0にはアップさせたが、当然、GSM版なので日本では使えない。かといって、米AT&Tと契約しているので、毎月、数千円が引き落とされている。このままではもったいない。解約することも考えたが、「機種変更」するのも悪くないかもと思い始めた。

 そこで7月30日、初代iPhoneを機種変更しに再びハワイに飛んだ。

■1年ぶりのアップル・アラモアナセンター店

 7月30日は午前中に富士通「らくらくホン」の記者説明会、午後も仕事があったため、出発は夜9時ちょうど発のNH1052便とした。これに乗ると日付変更線をまたぎ、到着は同じく30日の午前9時半過ぎとなる。まずはホテルへチェックインし、すぐにアップルストアがあるアラモアナセンターに向かった。

 日本ではキャリアであるソフトバンクモバイルの取扱店でしか販売していないが、アメリカではAT&Tショップだけでなく、アップルストアでも購入できる。

行列にはアメリカの軍人らしき人物が2人並んでいた

 1年前は大行列だったアップルストア・アラモアナセンター店だが、この日も店の前には5人ほどの列ができていた。皆、手には整理券みたいなものを持っている。また店内には5人ほどが購入手続きを行っている。発売から3週間が経過しているが、まだ簡単に購入はできないようだ。

 レジに行ってみると、店員がレジ裏の引き出しを開けていた。そこには50台ほどのiPhone 3Gが納められていた。契約手続きに時間がかかっているものの、在庫はそれなりにあるようだ。

■店員の困った正論

 店内に置いてあったiPhone 3Gの冊子を見てみると、契約にはクレジットカード、SSN(Social Security Number、社会保障番号)、写真付きの身分証明書などが必要と書いてある。

 早速、店前で行列の対応をしている店員に声をかけてみた。

 「あのー。日本から来たんですけど、iPhone 3Gを購入できますか。SSNはありません。でも、AT&Tとプリペイドで契約したiPhoneは持ってます」

 去年、購入を試みたときはアメリカ人なら誰もが持っている税金納付のための番号であるSSNがないため、契約できなかった(その後、SSNを所持していなくても、プリペイドであれば契約が可能なことが判明。所有する初代iPhoneはプリペイド契約となっている)。

 すると店員は一瞬、困った表情を見せ、こんな答えを返してくれた。「日本人なら、日本に帰って買えばいいと思う。日本でも売ってるから」

 確かに正論。間違っていない。店員の言うように、自分のポケットのなかには日本で買ったiPhone 3Gが入っている。

 その後もいろいろと聞いてみたが、「日本から来たなら日本で買うべき」という答えしか返ってこなかった。そこでアップルストアでの購入を諦め、今度はAT&Tショップに活路を見いだすことにする。

■AT&Tのカピオラニ店で再チャレンジ

 翌31日、ホテルからAT&Tショップに向かうには徒歩ではちょっと遠いので、レンタサイクル(15ドル)を借りることにした。途中、セブンイレブンでミネラルウォーターとハワイのB級グルメとも言うべき「スパムむすび(スパムはポークを缶詰にしたソーセージのような食品。それが握り飯の上に乗っている)」を購入。サイクリング気分でAT&Tショップに向かった。

 去年も行ったAT&Tのカピオラニ店では40代前半と思われるジョンという男性が対応してくれた。「iPhone 3Gがほしいんだけど。自分は日本人でSSNはないが、プリペイド契約の初代iPhoneはある。大丈夫かな?」と聞いた。

 すると、ジョンは「OK。ちょっと調べてみるよ」と店頭の端末をいじり始めた。その後、契約に関していろいろ聞いてきた。

 「住所はどこだい?」
 「日本在住なのでないです。なので、ホテルの住所でお願いします」

 怪訝な顔をするジョン。しかもホテルの住所なんて覚えていないので、名前だけを告げると、ジョンは電話帳で住所を調べ、端末に打ち込んでくれた。ジョン、結構、親切。

 「家の電話は?」
 「ないです」
 「そうだよねぇ。わかった」とジョンは言って、ひたすら端末に入力していく。

■問題なく手続き完了!

 しかし、ここでも難関が控えていた。AT&Tでは、プリペイドとしてiPhone 3Gを購入することはできない決まりになっているらしい。そのため、自分の契約はプリペイドから通常のポストペイドに切り替える必要があるようなのだ。ポストペイドには当然、SSNが必須となる。

 ところが、ジョンに聞くと、プリペイドで1年間支払った実績があるため、SSNがなくても契約できるという。ただし「保証金として150ドルが必要」というので支払うことにした。

 「手続きは問題ない。で、どのiPhone 3Gにするかい?」と笑顔のジョン。

 なんと。iPhone 3Gに機種変更できてしまうようだ。ダメ元でAT&Tショップにきただけにとても嬉しい。既に16GBのホワイトを持っているので「8GBでいいよ」と回答。クレジットカードを提出し、199ドルを支払った。

 いよいよアメリカのiPhone 3Gが手に入る! 本体はソフトバンクモバイルが販売するものと一緒だが、なんだか嬉しい。アメリカでローミング料金を気にすることなくiPhoneを使えるというのは、結構、便利なものなのだ。

 「これで手続きはすべて完了だ。手渡しできるようになったら、電話するよ」

 確かに、日本でも家電量販店などで機種変更をするとすぐに端末をもらえないことが多い。アメリカはキャリアショップでもそうなのか……。

 「わかった。たいだい、どれくらいで電話もらえるかな?」
 「そうだなぁ。7〜21といったところかな」

 7〜21時間かぁ。妙に中途半端な時間だと思いつつ納得してしまった。最短であれば本日中、ハワイには翌々日早朝までいるので、明日には受け取れると思ったのだ。

 ショップをあとにし、公園で海を見ながら、スパムむすびの軽い昼食をとった。アメリカでiPhone 3Gを契約できた喜びで満足感にあふれていた。

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