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更新:11月25日 09:51インターネット:最新ニュース

すべての情報を「計算」可能にする 米次世代検索ウルフラム

 米国の次世代検索サービス「ウルフラムアルファ」が注目されている。グーグルやヤフーなどが採用している従来のキーワード検索ではなく、ユーザーの質問に直接答える「自然言語処理」を導入しているからだ。さきごろ来日したウルフラムリサーチの戦略ディレクターであるコンラッド・ウルフラム氏(創設者スティーブン・ウルフラム氏の実弟)に、事業ビジョンなどを聞いた。

――ウルフラムアルファのサービスが5月に始まった。どんなビジネスモデルを描いているか。

 これまでの検索サービスではリンクされた情報が出てくるのに対して、ウルフラムアルファはユーザーが望む生の情報が出てくる。例えば、「ジョージ・ブッシュ氏が大統領に就任したとき、オバマ現大統領は何歳だったか」と打ち込むと瞬時に「27歳」と表示される。サービス開始以来、ポジティブな反応が世界中から寄せられ、行政や企業などから22万件のユーザー登録があった。

 採用した自然言語処理は、われわれが23年をかけて作り上げた多機能計算ソフトの「マセマティカ」をベースにしている。質問を数学的に解釈して計算し、データベースの中から最適な答えを導き出す仕組みになっている。ビジネスモデルの第一はパートナーシップとスポンサーシップだ。詳しいことは話せないが、マセマティカを通じてその組織が持つさまざまな知識・データを計算できるものにする。パートナーたちとの事業ですでに利益は出ている。

 米政府ともコンタクトがある。どこの国でも政府は膨大なデータを握っている。しかし、そのデータを整理して活用するのは至難の業だ。われわれはすべてのデータを計算できるものにすることで、効率よく新しい意義付けができる。予算の費用対効果を検討するときなどに絶大な効果があるはずだ。

 次は自社サービスの技術仕様(API)の公開だ。顧客はウルフラムのウェブサイトからいろいろな知識を直接得られる。とくに高度な技術的な課題について、多くの候補から必要かつ有用な知識を的確に示すことができるので、開発期間を短縮できる利点がある。

――日本へのアプローチは?

 「最近日本で皆既日食が起きたのはいつだったか」ぐらいなら答えられるが、残念ながら日本のデータはほとんどない。そういう意味で、われわれは日本でパートナーを探している。まずデータのプロバイダー(供給者)。日本語で入力作業できる人も探している。データのインプットが軌道に乗れば、携帯事業者や携帯コンテンツプロバイダーなどとも提携したい。検索結果をそのまま回答として出すことができるので、モバイル環境には最適だ。肝心の日本語サポートの時期だが、いまはいつごろとは言えない。

――事業全体の規模はどれくらいになるか?

 新分野だから「検索サービス市場のシェア何%」とは言いにくい。確かに言えるのは、われわれは「計算知識」という新しい市場をつくったということだ。これは今の検索サービスと同じくらいの規模になる。何年までにとはいえないが、数十億ドルのマーケットになると見ている。

 ウルフラムはプライベートなファンドによって運営されている会社で、大きな成功を収めつつある。いまの成功のペースを早めるために協力を得られるパートナー探しを合衆国にとどまらず、グローバルに展開する考えだ。

[2009年11月25日/IT PLUS 聞き手は池辺豊]

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