更新:5月31日 10:53インターネット:最新ニュース
「ポッドキャストもOK」音楽配信に新しい著作権料率・JASRAC、1日発表へ
日本の音楽ネット配信ビジネスはこれからが本番かもしれない。音楽配信の著作権処理を巡って、日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽配信業者が続けてきた交渉がようやく決着し、「ポッドキャスティング」で複数の楽曲を配信するネットラジオ番組などに対応した新しい著作権料率が6月1日に決まるからだ。一定期間すべての曲が「聞き放題」になる会費制サービスの料率も関係者間で交渉が進んでおり、音楽配信サービスの多様化につながる制度面の整備が大きく前進することになる。 ■ポッドキャスティングは番組単位で課金 最新ヒットチャートを紹介するJ−WAVEのポッドキャスティング番組「TOKIO HOT 100」。「最新チャートから注目の初登場曲をピックアップします」というフレーズで始まる人気番組だが、DJによる曲の紹介のセリフだけで、肝心の曲が聴けない番組になってしまっている。ポッドキャスティングを音楽配信のためのプロモーションとして利用したいという会社も多いが、いまだ実現していない。 ポッドキャスティングは携帯音楽プレーヤーに番組をパソコン経由でダウンロードしてどこでも聞けるという新しいスタイルが受けて人気が急拡大。アップルコンピュータによると、同社の音楽配信サービス「ITMS」上のポッドキャスティングコンテンツは全世界で6万と、1年前の3000から爆発的に拡大している。しかしこれまで日本ではJ−POPなど著作権料がかかる音楽を含む番組はほとんど配信できなかった。 JASRACが定めている音楽著作権料の料率はこれまで「ダウンロード型」と「ストリーミング型」の2パターンしかなかった。「ポッドキャスティング」はJASRACの規定では「ダウンロード型」に入るため、「1曲あたり7.7円または収入の7.7%の高い額」という著作権料がかかる。いまの規定で配信すると、ダウンロード数が増えるほど「青天井」に著作権料の支払いが発生。事業者はリスクが大きく、「曲なし」番組にせざるを得ないのだ。
音楽配信事業者はJASRACに対し、音楽番組のポッドキャスティングのような「手元にデータを保存できる番組」はこれまでの概念に当てはまらない新しい形のサービスであると主張。それに対応した著作権料の設定を要求してきた。その交渉がこのほどようやく合意にこぎつけた。 JASRACが新たに設定した「音声番組」と呼ぶタイプは、1つの番組に複数の曲を利用するような形態を想定。6月1日に発表される料率は、番組に使われた曲をすべてカウントしてそれぞれ支払うよりかなり割安で手続きも簡素化される。 コピーコントロール技術を取り入れて再生可能期間を限定した「音声番組」については、日数などに応じて料率が下がる仕組みも盛り込んだ。再生可能期間は3日、7日、30日の3パターンで、再生期間が短いほど料率も下がる。配信事業者側の取りまとめ役としてJASRACとの交渉にあたった業界団体、ネットワーク音楽著作権連絡協議会(NMRC)の佐々木隆一代表世話人は「スポンサーを募って配信できる程度の料率になった。ラジオ離れの進む若者などへのプロモーションといった使い方が広がるだろう」と歓迎する。 ■「会費制」は料率で折り合いつかず(>>次ページ) ● 記事一覧
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