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更新:5月20日 10:45インターネット:最新ニュース

「CSS3」や「Silverlight」が台頭 ウェブデザインの近未来

 現在では廃れてしまった感があるが、「Web2.0」という言葉が登場してから5年ぐらいたったのだろうか。このムーブメントのなかで、これまで情報の受け手であったユーザーが、簡単に情報の送り手にもなることができるようになった。皆が新しい時代の到来を予感し、興奮した。しかし、ウェブはWeb2.0から先に進んでいるのであろうか。「ウェブデザインの力」最終回の今回は、これからのウェブについて考えてみたい。

■Web2.0は終わった?

 Web2.0時代を代表するウェブサイト「YouTube」は、グーグルに買収されて以降も順調に成長を続け、動画サイトのトラフィック競争では他サイトを大きく引き離している。しかしながら、いまだにビジネスモデルを確立できていない。

 また、世界中でユーザーを増やしている現在もっとも勢いのあるサービスの1つである「Twitter」も、はっきりとした収益モデルはできあがっていない。Web2.0のサービスによって、人々のウェブとの関わり方は大きく変わったが、その貢献に見合うような収益を得るのは簡単ではない。

 07年秋に米SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)大手Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOが発表したソーシャル広告は、ウェブ関係者や投資家から注目された。ソーシャル広告は、ユーザーのショッピング履歴などをもとに、その友人たちに表示される広告である。

 例えば、Aさんがアマゾンで雑誌を購入すると、Aさんの友人たちのページに、Aさんおすすめの商品として、購入した雑誌が表示される仕組みである。ユーザーに一方的に送りつけられる広告ではなく、信頼できる友人からおすすめ商品として紹介される方がより高い効果を得られるはずと考えたのだ。

 その仕組みとしては優れていたが、プライバシーの問題を指摘され、結局ソーシャル広告を活用することはできていない。このように多くのWeb2.0企業は、サービスとしては成功しつつもビジネスとしてはまだ試行錯誤の段階である。

■進化するウェブデザイン

グランジデザインの代表的なサイトとされる「Generation Church Taking the Reality of God to This Generation」。教会のウェブサイトとは思えないほどモダンな作りで注目を集めている

 さて、本題のデザインについて考えていこう。Web2.0時代には光沢感のあるタイトルなどがもてはやされたが、米国などでは昨年から「グランジデザイン」と呼ばれるより質感を重視したデザインがトレンドになっている。

 サイトの記述方法は、数年前はHTMLの「table」タグを使ったレイアウトが主流であったが、現在では色やレイアウトは「CSS」で、サイトの構造は「XHTML」で記述する方式が主流となっている。

 そして、CSSの最新版である「CSS3」を一部のブラウザーがサポートし始めており、本格的なCSS3時代がもうすぐそこまで来ている。CSS3では具体的には、境界線の角を丸くしたり、テキストに影を付けたり、透明度を設定して透かせたりといったことが可能となる。

 2010年にはCSS3が徐々に普及し始めると予想されており、さらなる進化が期待できそうだ。

 マイクロソフトが「Flash」対抗技術として開発する「Silverlight」も今後、徐々に注目度が高まりそうだ。Silverlightが公開されてから約1年半ほどが経過したが、昨年には改良版となる「Silverlight2」が、この3月には「Silverlight3」のβ版が公開されている。

 これまでFlashがほぼ独占していたリッチインターネットアプリケーションの分野でようやく2強体制の構図ができそうだ。FlashもSilverlightも同様の技術であるが、デザイナーやクリエイター向けのFlashに対し、Silverlightはより開発者向けという印象だ。特に、Silverlight2からは「.NET」向けの開発環境が拡充されている。

 しかしながら、Flashプレーヤーがほとんどのユーザーのパソコンにインストールされているのに対し、Silverlightのプレーヤーはあまり普及していない。この問題をマイクロソフトがどうカバーしていくのかが今後のSilverlightの課題である。人気のポータルサイトなどに採用されることがあれば、本格的な戦いが始まるかもしれない。これからのウェブの世界は、まだまだ大きな革新が期待できそうである。

 昨年の5月から約1年間連載してきたこの「ウェブデザインの力」もとうとう、今回が最終回である。ウェブデザインの知識のない方にもなるべく興味を持っていただき、親しんでいただけるようにと、自分なりに一つひとつ言葉を選びながら綴ってきたつもりである。

 この連載をきっかけに、これまで何気なく接してきたウェブサイトやデザインに対する見方が少しでも変わったという方がひとりでもいてくれたら本望である。どうもありがとうございました。

[2009年5月20日]

-筆者紹介-

河内 康和(かわち やすかず)

ウェブデザイナー

略歴

 米国同時多発テロ2日前に渡米。現在、ロサンゼルスでWebデザイナーとして、Logical eXtensionS, Inc.に勤務する傍ら、ブログ「ロサンゼルスで働くウェブデザイナーの日記 DesignWalker」(www.designwalker.com)を運営中。
関連リンク
Logical eXtensionS, Inc.
ロサンゼルスで働くウェブデザイナーの日記 DesignWalker

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