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更新:4月22日 12:44インターネット:最新ニュース

1000万人以上の個人情報が流出した韓国競売サイト事件

 今年2月、韓国最大のオークションサイト「Auction(オークション)」(auction.co.kr)の会員情報がハッキングされ、1081万人という膨大な数の個人情報が流出した。ところが会員への本格的な対応が始まったのは事件から約2カ月半も過ぎたつい先週になってから。韓国の成人の2人に1人は会員という1800万人ものユーザーを抱える巨大ショッピングサイトのずさんな対応に不安が広まっている。(IT先進国・韓国の素顔)

■住民登録番号や口座もハッキング

 Auction側は2月4日、システム点検の際に会員情報がハッキングされた形跡を見つけ、すぐ警察のサイバーテロ対応センターに捜査を依頼するとともに、ハッキングの事実を公表している。しかし、会員向けには、「会員の個人情報をハッキングされてしまったのでパスワードを変更してください」という告知をしただけで、どのような情報がどのくらい流出したのかという具体的な情報はほとんど明らかにされなかった。

 Auctionのサイトの告知欄でも「パスワードの変更案内」というあっさりとしたタイトルで掲示されたのみで、中身を読むまではハッキングがあったことすら分からないものだった。私もAuctionの会員だが、これまでにも年に数回は「個人情報保護のためパスワードをこまめに変えましょう」という案内はあり、その手の案内かと思えるほどだった。

韓国最大のネットオークションサイト「Auction」

 詳しい事実はハッキング発生から2カ月以上も過ぎた4月16日、警察によって明らかにされた。流出したのは1081万人分の個人情報で、ID、パスワードのほか、住民登録番号や電話番号、住所などが含まれる。韓国の個人情報の流出事件では過去最大であり、日本でも一部で報道されたのでご存知の人もいるかもしれない。

 警察の捜査では今回のハッキングでクレジットカードの情報は漏れていないという。しかし、購入した商品を返品する際の返金用口座番号は約100万人分が盗まれた。1081万人という数字も警察が推定する最小限の被害で、約1800万人にのぼる全会員が何らかの個人情報を盗み取られたものとみられている。

 Auction側でも翌4月17日にようやく、自分の個人情報がハッキングされたかどうかを確認できるページを公開した。私も確認したが、案の定、IDとパスワード、住民登録番号、住所、電話番号、メールアドレスがハッキングされていた。

 Auctionのパスワードはすぐに変えたが、影響はそれだけではない。他のウェブメールやコミュニティーサイトでも同じIDとパスワードを使っているので、全部確認しながら変更しないといけなくなった。自分が今まで会員登録したサイトをすべて覚えているわけではないので、しかたなく有料の個人信用情報サイトに加入して、自分の住民登録番号を使って会員登録しているサイトのURLを検索して、1つずつ変更している。

 私と同じように会員の多くは習慣的にポータルサイトやショッピングサイトのIDとパスワードを同じものにしているはずで、今回の事件によりさまざまなサイトで膨大な数のパスワード変更が行われたことだろう。

■広がる2次被害の可能性

 Auctionは買い手も売り手も韓国最大で、品数も豊富で値段も安い。決済方法もエスクロー式で、代金をサイト側にいったん預け、商品を受け取ってから売り手に支払う仕組みなので発送詐欺というものもほとんどなかった。私もこれまで何十回も利用しているお気に入りのショッピングサイトだったが、今回の事件で信用を大きく傷つけた。

 Auction側は今回の事件について全会員にメールで送ったという。しかし、タイトルにはハッキングされたことに関する告知であると明確に書いてなく、メールをチェックせずパスワードを変更していなかったという人も多い。ハッキングが発生して2カ月間は「個人情報を盗まれてもパスワードを変更していれば問題ないでしょう」といわんばかりの対応であり、自分のIDやパスワードが悪用されるのではないかという不安がユーザーの間に広がっている。

 中国の一部サイトではAuctionサイトのIDとパスワードを販売するといった書き込みがあったそうで、これがいたずらの書き込みなのか、ハッカーによるものなのかを韓国と中国の警察が協力して捜査しているという。Auction側は4月になってからは真摯な姿勢を見せているが、ハッキングの直後から今回の大量流出で2次被害が発生することを予測できたはずだ。なのに、慌て過ぎたのか、あるいは公表しただけでよいと開き直ってしまったのか、有効な対策らしきものを打ち出すことなく傷口を自ら広げた。

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