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更新:2005年9月8日 14:11インターネット:連載・コラム

オンラインコンテンツの楽しみ方(by 津田大介)

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 今回の新製品発表でがっぷり四つとなった「アップルVSソニー」の携帯デジタル音楽プレーヤー争いだが、果たして市場の趨勢はどうなるのであろうか。ソニーはかなり思い切った戦略を取ってきたが、それでも当分はiPodの優位は変わらないだろう。何よりiPod nanoは本日から発売を開始しているが、ウォークマンAシリーズは11月の発売。この差は大きい。

 一部海外で報道されているが、iPodには「動画対応モデル」という隠し球が用意されているとも言われており、11月の発売前に新型のiPodが投入され、話題をさらわれる可能性もある。

 ウォークマンAの「キモ」である「CONNECT Player」が一般公開されないというのもマイナスポイントだ。iTunesはiPodとの連携性に優れているのが魅力だが、iPodを所有せずパソコンでの便利な楽曲管理ソフトとして愛用しているユーザーも多い。

 ソニーマーケティング広報部によれば「CONNECT PlayerはAシリーズとの連携による機能が多く、Aシリーズと一対の存在。一般公開は今のところ考えていない」とのことだが、ユーザーに「CONNECT Player」を浸透させるには、一般無料公開は必須だろう。

 ソニー不利な状況は変わらないが、ソニーにとってポジティブな材料もある。それは量販店による販売力だ。アップルのiPodシリーズは量販店のマージンが少なく、ソニー製品の方がマージンが多い。そのため、店頭ではソニー製品が推されることが多く、実際この春発売されたスティック型のネットワークウォークマンは売れている。

 今回のAシリーズで、ラインナップを統一された部分もあり、店頭としてもソニー製品だけでさまざまな機種が乱立していた以前の状況と比べると「売りやすくなった」という面もあるだろう。

 日本は欧米と比べるとiPodのシェアが低い。量販店で圧倒的な力を持つソニーが今回のウォークマンAシリーズで巻き返しを狙っていることは明らかだ。

 iTunesやiTMSまで含めた完成度という点でいえばまだまだiPodシリーズに及ぶべくもないが、ソニー的には「追撃できる」準備は整ったとみるのが妥当ではないか。今後の両社の争いが注目される。

-筆者紹介-

津田大介(つだ だいすけ)

ライター/IT・音楽ジャーナリスト

略歴

 1973年東京都生まれ。週刊誌、インターネット誌、ビジネス誌、音楽誌などを中心に幅広いジャンルで執筆中。ここ数年はネットカルチャーやネットワーク時代の音楽の在り方について多くの原稿を寄稿。主な著書は日本の音楽業界が抱える問題点をさまざまな視点から分析し、論点をまとめた『だれが「音楽」を殺すのか?』(翔泳社刊)など。音楽配信を中心としたデジタルコンテンツ流通、著作権問題などの関連ニュースを集めた情報サイト「音楽配信メモ」(http://xtc.bz/)も運営している。

[2005年9月8日/IT PLUS]

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