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更新:9月21日 10:00デジタル家電&エンタメ:最新ニュース

次世代DVDでもなくならない悪名高きリージョンコード【コラム】

 次世代DVD規格の「ブルーレイ・ディスク」が日米でリージョンコードを統一すると報道された(8月17日付日本経済新聞夕刊)。しかし、リージョンコードは全くなくなったわけではない。世界を3地域に分け、日本とアメリカが同じリージョンに入ったというだけである。映画ファンには嫌な存在でしかないリージョンコードだが、なぜなくならないのか、そもそもどうして導入されたのか。(麻倉怜士のニュースEYE)

■著作権保護のためではなかったリージョンコード

 リージョンコードはDVDになってはじめて導入された再生制限措置である。世界をエリアに分け、あるソフトがその地域向けに販売された製品かどうかをDVDプレーヤーが識別し、そうでないなら再生信号を出力しない。つまり、ある地域を特定するコードが記録されたディスクを再生できるのは、その地域コードに対応したDVDプレーヤーのみということだ。

 DVDが登場する1995年以前のソフト状況を考えると、SPレコード、LPレコード、CD、MDなどのオーディオメディア、そしてVHS、LD、VHDのビデオソフトはこうした特別な仕掛けはなく、テレビ放送方式による事情を除けば、海外のソフトも自由に再生できる環境にあった。ところが95年に登場したDVDは再生における地域制限方式が初めて導入された。それがリージョンコードである。

 このような地域制限方式は、特に90年代に入りデジタルコンテンツの著作権問題が大きく叫ばれるようになった後では、いかにも著作権保護のために導入されたと思いがちだが、むしろ、映画産業における権益保護を第一に考えたものである。

 映画には「ウィンドウ」という時差をつけた公開システムがある。まず新作を劇場で公開し、次に航空機内で上映、その次はPPV(ペー・パー・ビュー)で放映。その前後でビデオ化され、さらに一般テレビで公開されるという流れがそれだ。この劇場公開からDVD発売までのタイミングが国によって異なっていることが、リージョンコード導入につながった。

 たとえばアメリカでDVDが発売されるときに、その映画が日本で劇場公開中だった場合、アメリカからDVDが輸入されてしまうと、劇場で観るよりDVDを買おうということになり、劇場収入が減ると予想できた。それを防ぐために実質的な輸入制限を課して、興業のときとタイミングを同じくするDVDの輸入を阻止しようという目的で導入されたのがリージョンコードである。

松下が発表したブルーレイディスクレコーダー

 もともとこうした措置はDVDの当初の志には合わないものであった。DVDはきわめて合理的な発想からスタートしている。家庭用ビデオデッキは、中国・イギリス・ドイツなどの放送方式であるPALと、ソ連・フランスなどのSECAM、日本やアメリカなどのNTSCという3つの放送方式に合わせて、それぞれ作り分けなければいけなかった。その不都合を踏まえ、1つのディスクの中に各国の言語、字幕を入れ、DVDプレーヤーは1台で3つのどの信号方式でも出力できるようにし、世界的に一斉に売り、どこでも流通するはずだった。

 国際間のウィンドウに関しては、仮に放送方式が異なる国のソフトをDVDプレーヤーで再生しようとしても、テレビ自体がその信号方式を再生できないから見ることができないということを持って対処することで了解済みだった。それが一転して、リージョンコードというシロモノが入るに至った経緯には面白いエピソードがある。

■リージョンコード導入に至った失言

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