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更新:8月15日 11:30デジタル家電&エンタメ:最新ニュース

夏にオススメの一冊は?・専門家はこう見た’08夏(5)

 この夏にオススメの一冊は?――。IT PLUS恒例の夏の識者アンケートの最終回は、夏休みシーズンにお勧めの一冊を連載コラムニストやIT分野を中心とする専門家、経営者に挙げてもらった。猛暑が続いているが、涼しい部屋でITビジネスや人生のヒントを探してみてはどうだろう。

【質問5】 夏にお勧めの本を1つだけお書きください。(識者名のあいうえお順で掲載、敬称略)。


■これまでの質問
【質問1】 ネット時代の著作権、権利者保護か流通優先か
【質問2】 「iPhone」上陸で日本のモバイルは変わるか
【質問3】 ネット規制や閲覧制限は必要か
【質問4】 日本のIT業界は「ガラパゴス」を脱せるか

■関連記事

ウィークエンドブックス(書評)

デジタル・メディア評論家

麻倉 怜士



絶対ハイビジョン主義
(麻倉怜士著、アスキー新書)


選んだ理由

 テレビの賢いお買い物ガイドとして企画したものですが、執筆している中で、ハイビジョンのすごさを、基礎から丁寧に解説した。画質とは何か、ハイビジョンがもたらす感動とはどういうものか、どのようなコンテンツが特に感動を惹起するのか・・・など、ハイビジョンを深く掘り下げようというユーザーに向けて書いた。

インテック・ネットコア代表取締役社長

荒野 高志



3つの真実
(野口嘉則著、ビジネス社)


選んだ理由

 主人公は若いころ「成功法則の本」に出会い、それを実践することによりビジネスも家庭も成功していきます。ところが、その彼にビジネスにも家庭でも大ブレーキになるようなことが次々と起こります。悩む彼に対して、一人の老人が訪れ・・・というようなストーリーで、人生の意味を改めて考えさせてくれます。ビジネス本のお勧めをというリクエストですが、ビジネス本を超えたビジネス本として紹介したいです。

ジャーナリスト

石川 温



モテる↑男のデコメ道
(小学館)


選んだ理由

 デコメというと「若い女性のもの」という感じがするが、子どもやお店のお気に入りの女の子にデコメを送りたいと思う男性たちも多いはず。そんな人のために便利なのがこの本。NTTドコモ端末のメーカー別に解説してくれているなど、使い勝手はかなりいい。夏休みは「デコメの練習」をして、休み明けに「デコメデビュー」というのも悪くない。

チームラボ社長

猪子寿之



ドラゴンボール
(鳥山 明著、集英社)


選んだ理由

 悟空はずっと、努力によって自らの力を高め、強い技を磨いてきた。しかし最後に繰り出した技は自分で作り上げたものではなく、「地球のみんな!オラに元気を分けてくれ!」というセリフとともに打ち出した「元気玉」という技だった。自分一人の力よりも、地球や周囲の仲間から少しずつ力を分てもらう方がずっとずっと難しいが、結果的にはずっとずっと強いものになった。 力を集めるためには、自分は無防備になるくらいみんなを信用しないといけないというステキなことに気がついた。仕事も、会社も、人生も、元気玉と同じ。元気玉をまだ打ったことない人は、この夏是非!

情報セキュリティ大学院大学教授 兼 横浜市CIO補佐監

内田 勝也



これが金融機関の内部監査だ 第2版
(金融財政事情研究会)


選んだ理由

  情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)などの重要な要素の1つに監査の考え方がある。しかし、その事が理解されていない状況があり、また国内では監査の概念について、多くの関係者が理解していない状況で、第三者認証が行われている。審査機関、審査員、認証取得者、コンサルタントなど、マネジメントシステムの第三者認証に携わる人達に読んでほしい書籍である。 2版の発行は2005年と多少古い。また、タイトルにある通り、金融機関を対象としているが、J−SOX対応などを考えている方々にも十分通用する書籍であると言える。

デジタルメディア コンサルタント

江口 靖二



Digital Signage
(NAB BROADCASTERS,Focal Press)


選んだ理由

 新しい映像メディアとして最も期待されているデジタルサイネージをソフトウエア、ハードウエア、ネットワークから広告、マーケティングまで包括的にまとめた唯一のビジネス書。NAB(全米放送事業者協会)という放送業界側から発行されている点もまた重要である。

中央大学大学院戦略経営研究科助教

折田 明子



感染地図―歴史を変えた未知の病原体
(スティーヴン・ジョンソン著、河出書房新社)


選んだ理由

 過激なタイトルですが、少々厚い本で、かつ途中で止められないと思いますので、ぜひ夏休みにお勧めします。1854年、ロンドン・ソーホーでコレラが大流行してから鎮圧されるまで数日間のドキュメントです。まだ病原菌という存在が発見されず、病気は瘴気によって引き起こされると信じられていた時代に、ドクター・スノーと副牧師ホワイトヘッドは、現場を歩いてデータを集め、コレラ流行の「犯人」を追い詰めていきます。断片的な証拠が次々と結びつくくだりは、目が離せません。 この2人の活躍はもちろんのこと、注目すべきはある意味では優秀すぎたロンドンの役人たちの取り組みでしょう。街の臭気を取り除くために、下水を整備した結果が、飲料水の安全性を脅かし、災禍につながったという一連の動きは、今のわれわれが抱えている食料問題や環境問題の政策に対しても、新しい視座を与えてくれます。

経済評論家、公認会計士

勝間 和代



日本をダメにした10の裁判
(チームJ、日本経済新聞出版社)


選んだ理由

 本書で紹介しているひとつひとつは深い話でないが、正社員がなぜなかなか解雇できなくなったかを筆頭に、ロッキードや痴漢冤罪、代理母事件などを論じています。特に、最初の解雇の件は、なぜいま私たちの社会がここまで雇用流動性を失ってしまったのかを振り返り、司法の役割を考えるいい材料になると思います。

富士通経営執行役 米州副総代表

加藤 幹之



「その数学が戦略を決める」
(イアン・エアーズ著、文藝春秋)


選んだ理由

 原題は“Super Crunchers”で、単純な計算が何を実現するかを徹底的に描いている。スティーヴン・レヴィットの「ヤバい経済学」の現実応用版とでも言おうか。本書によれば、単なる統計を徹底して計算しただけで、全く違う世界が見えてくるという。 具体的には、単なる統計分析が、いわゆる「専門家」による分析よりも、ずっと正確な回答をはじき出すことが、思ったよりもずっと多いのだという。これはワインの価格予想、野球選手の成績から始まって、ほとんど社会のありとあらゆる分野に及んでいるように見える。医療や裁判さえ例外ではなく、医者や法律家といった最古の「専門家」の判断すら、コンピューターによる単なる統計分析に及ばないのだという。 これを悪夢のような世界の実現と見るか否かは人それぞれだが、コンピューターの一つの可能性を示すものと思われる。


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