ITプラス ビジネスを制する人のIT総合ニュースサイト

音声ブラウザ専用。こちらよりメインメニューへ移動可能です。クリック。

音声ブラウザ専用。こちらより記事見出しへ移動可能です。クリック。

音声ブラウザ専用。こちらより見出し一覧へ移動可能です。クリック。

NIKKEI NET

ニュース マネー:株や為替、預貯金、投信の最新情報。持ち株チェックも IR:上場企業の投資家向け情報を即時提供 経営:実務に役立つニュース&連載企画。外注先検索も 住宅:新築・賃貸からリゾートまで住宅情報満載、資料請求可能 生活・グルメ:グルメ情報や、健康ニュースなど生活にかかせない情報満載 教育:学びからキャリアアップまで 就職:学生の就職活動を完全サポート、マイページ利用も可能 求人:日経の転職サイトとWeb上の企業ページから自動的に収集した求人情報を掲載 クルマ:クルマ好き応援サイト C-style:ライフスタイルにこだわりを持つ30代男性向けウェブマガジン 日経WOMAN:働く女性のキャリアとライフスタイルをサポートするコンテンツ満載 日経ワガマガ:アタマとカラダを刺激する、大人のためのコミュニティー

更新:4月10日 11:54ビジネス:最新ニュース

新生ライブドア、出直しから2年 出澤社長「守りから攻めへ」 

 ポータルサイト、データセンター運営に事業を絞り込んだ新生ライブドアが発足して4月で2年がたった。2008年9月期には約7億円の営業黒字を達成し、ライブドア事件の痛手から復活を遂げている。この2年間ライブドアを率いてきた、出澤剛社長に話を聞いた。

――旧ライブドア(現ライブドアの親会社で、現LDH)はM&Aを繰り返して、様々な事業を傘下に取り込んでいました。現ライブドアはどのような事業を手がけているのでしょうか。

 2007年4月に新生ライブドアが発足し、私が社長に就任した段階でかなり事業を絞り込みました。現在はポータルサイト運営のネットメディア事業とデータセンター事業の2つになっています。08年9月期の売上高94億円のうち、ネットメディアが6、データセンターが4ぐらいですね。

――社長としてこの2年間取り組んできたことは何でしょうか。

出澤社長の執務机

 黒字化達成のため社員の意識改革に力を入れました。以前は、収益意識やマーケティング意識がほとんどなくて、大きく先行投資してユーザーが集まったらあとで回収するというようなやり方だったからです。

 今は、ブログやウィキ、グルメ情報などそれぞれのサービスレベルで期初にミーティングをして、コンセプトや競合サービス、夢などを確認する。そして、その後も毎月ごとのミーティングで売り上げや利益を点検しています。毎年1回は、全社員約300人が集まる会合も開くようにしました。

 トップダウン一辺倒ではなく、社員がきちんと方針や情報をシェアして、業績結果も全社員に公開しています。でも、特に面白いことをやったということではなく、どこの企業でも当たり前にやっているようなことだと思います。

 かつての「時価総額世界一」という目標は、非常にわかりやすくて、そこに向かうためのすべての努力が正当化される優れた目標ではありました。「ヤフーを超える」というような言い方もそうです。

 しかし、それは中学1年生がいきなり東大に入ると言っているような話で、どのようにそこまでたどり着くかというステップは描けていなかった。あまりにも目標が遠かったと思います。

 私は社長になる前は、モバイル事業の担当にすぎませんでした。そういう私が大きな目標を掲げてもだれも納得しない。目の前の目標やステップを説明して、みんなの理解を得るしかありません。

――08年9月期は営業黒字を達成しました。

 07年9月期も単月で見ると黒字化できている月はありました。社員の意識改革に加えて、システム費用もメールサービスのインフラを自社のものからグーグルの「Gmail」に切り替えて、月あたり数千万円レベル、年間で億単位のコストを削減しました。ユーザーの集まらなかったSNSなどのサービスも止めたりしています。データセンター事業は底堅いビジネスで収益に貢献しています。

――昨年9月以降、経済環境が急激に悪化しましたが、ネット広告の状況はどうですか。

 ポータルサイトでの広告はライブドア事件後にいったん減りましたが、回復しています。

 今年3月の売上高は過去と比較してもかなり高水準です。特に、トップページのデザインも含めて変えてしまう「トップジャック」という広告が好調です。ソニーのパソコン「Vaio Type P」などで採用されました。

 トップジャックは、その都度デザインやシステムを変更する必要がありますが、技術者にしてもデザイナーにしても社内に優秀な人員を抱えています。自由度が高い広告展開をできるのが、クライアントには好評なようです。

 広告売り上げの約半分は、トップジャックなど営業担当者が企画して顧客に販売するタイプで、残り半分は検索連動型やコンテンツ連動型など自動表示の広告です。コンテンツ連動型は、技術陣の努力でコンテンツの内容と広告の一致度を高めて、クリック率を上昇させています。ただ、従来型のバナー広告は落ち込んでいます。

――今後どのような事業を強化していきますか。

「M&Aにも取り組みたい」と語る出澤社長

 08年09月期で黒字化を達成して、今は「守りから攻めへ」という方針を掲げています。

 ブログサービスでは270万の会員を抱えていますから、1つにはこれを活用してブロガーと連携した口コミ広告を展開していきます。08年2月に、ライブドアのブロガーに呼びかけて三菱自動車の「ランサーエボリューションX」の試乗会を開きました。謝礼も試乗会場までの交通費も支払わないものでしたが多くのブロガーが応募してくれ、試乗の後にはブログに書き込んだり、撮影した映像を動画共有サイトに投稿したりしてくれました。

 こうした企画には主に企業の販促費が使われます。企業の広告予算はかなり減らされていますが、販促予算はまだ期待できるでしょう。

 それから、ブログのシステム自体も活用します。4月中にはブログシステムのASP提供を開始する予定です。また、ブログに蓄積されたテキストデータを解析して、何らかの商品にできないかとも考えています。

 以前のライブドアのようなイメージを持たれるとよくないのですが、必要な事業についてはM&Aも検討したいと思っています。

――新技術を公開する「EDGE」というラボサイトを運営しています。

 「IPv6」などのネットワーク技術に関する情報や自社開発のソフトウエアの公開をしています。ライブドアの技術力を外部にアピールする場として機能していると思います。実際、ハートレイルズなど技術力の高いベンチャーから声がかかるようになり、共同のプロジェクトをいくつか実施しています。レコメンドエンジンの「シシンデラ」など有料で販売できるようなものまで無償公開していて、社内の一部からは「何やってんだ」という声もありましたが(笑)。

[2009年4月10日/IT PLUS]

● 記事一覧