更新:10月26日 19:30ビジネス:最新ニュース
液晶テレビもPS3も「タフな戦いになる」・ソニー決算会見
ソニーが26日に発表した2006年9月中間期の連結決算は、売上高は前年同期比10%増の3兆5984億円、純利益は60%増の339億円だった。同日都内で開催した決算説明会で、大根田伸行・最高財務責任者(CFO)は液晶テレビの価格下落や「プレイステーション3(PS3)」の生産遅れなどは厳しい環境ではあるが、目標数字は達成できるとの姿勢を崩さなかった。一問一答は以下のとおり。 ■液晶テレビ、米国で予想以上に値下がり ――年末商戦に向け液晶テレビ「ブラビア」の手ごたえは。 液晶テレビについては年間600万台という数字を掲げており、7月時点と変えていない。うち4割ぐらいが第3四半期で販売されることになり、台数が出ることを期待している。液晶テレビの競争は激化しており、米国は30インチ台、40インチ台で少し早めに値下げの傾向が出ている。価格下落は年率25%から30%と考えていたが、米国では想定より5%ぐらい早めに下がっている状況だ。相当タフな戦いになるが、販売戦略を立てて張り切っており、現状では計画を下方修正することは考えていない。 ――液晶テレビの現状の販売目標に対する達成度は。 台数でいうと前期の280万台程度に対して今期は2.1倍に増える計画だが、今期も6ヵ月過ぎた段階で前年同期比で2.1倍を超えるペースで生産・出荷しており、達成度は予定以上だ。 ――テレビ事業の第2四半期は100億円の赤字だが、液晶テレビだけでの損益は。 液晶テレビの損益は公開はしていないが、第2四半期では赤字だ。テレビは年末商戦が重要であり、第2四半期はモデル切り替え、新機種立ち上げなど第3四半期に向けた費用が含まれているため赤字となった。第3四半期は液晶を含むテレビ事業で利益が出ると見ている。 ■PS3、1月の売れ行きに期待 ――PS3の今期の生産出荷台数目標として600万台という数字を期初段階から変更していないが、論理的には説明できない。市場をミスリードするのではないか。 600万台は12月までに出せる数字ではないかもしれないが、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)ではクーポンを配るなどで1月に売ることを考えている。例年正月以降でもゲームが売れることもあり、タフな状況ではあるが、600万台という目標は無理な数字ではない。 ――PSPの販売台数も鈍化傾向にあり、コンピューターゲームの黄金期が終焉(しゅうえん)したという見方もあるが、PS3の目標数値は本当に達成可能なのか。 ゲーム専用機は確かに、パッケージメディアで従来通り楽しむというのは減っている。ただネットと接続することでいろいろなソフトが使えることになり、ゲーム機は今後はその方向に進んでいくと見ている。PS3にはその能力があり、いろいろなアプリケーションを楽しめる形になれば台数は上がってくる。来期の目標は今期の600万台に対してもっと数字を上げていいのではという見方もあるが、現在変更していない。 ――PS3に対する投資の回収のメドは。 エレクトロニクス事業としては回収は可能。ハードとソフトを合わせたゲーム全体としての回収という観点では、PS2の販売台数並みで回収できると思う。 ■パソコンの出荷計画、電池問題は織り込まず ――リチウムイオン電池の影響があると思うが、パソコンの目標販売出荷台数は変わっていないのか。 パソコン「バイオ」は年間420万台という目標だが、現状では順調に推移している。現在の出荷計画はバッテリーの影響を考えていない数字だ。 ――映画事業の数字が思ったより厳しい。「ダ・ヴィンチコード」のDVD販売はどれほど影響を与えそうか。 映画の売り上げが上がっている割に利益が伸びないのは、今期は封切の本数が多かったためだ。映画会計の問題でマーケティングの費用などもある。劇場の公開前後は利益があまり出ず、DVDなどを売るときに一番利益が出てくる。「ダ・ヴィンチ」のDVDは11月に出る。上期は赤字だが、下期は近年にない利益を上げると見ている。 ――東京証券取引所での決算会見で「08年3月期の営業利益率5%という目標の旗を降ろす段階ではない」と述べられたが、目標を達成するための具体的なプロセスは。 エレクトロニクス事業はリチウムイオン電池の回収・交換に伴う引き当て費用があるが、それらを除けば好調だ。利益を一番下げているのはゲーム事業で約2000億円の赤字になっても仕方がない。PS3の立ち上げの生みの苦しみだ。来期はコストダウンバージョンのPS3が出ることもあり、それほど大きな赤字を見込んでいない。立ち上げ費用がなくなるだけでも2000億円の改善となるわけで、ゲーム事業は黒字になると思う。 [2006年10月26日/IT PLUS] ● 関連記事● 記事一覧
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